こんにちは、「おいしい農風」講師の塚越です。
今回は寒い冬にぴったり、体も心もホカホカになるホットワインをご紹介します。
実はワタクシ甘いお酒が苦手。そのせいかこれまで出会ったホットワインはどれもいまひとつな印象でした。
マーケットに出店されている生産者さんにホットワイン向きのワインやスパイス、フルーツなどを教えてもらったら自分好みのホットワインが作れちゃうかも!? という私のわがままで1月は「マーケット料理部」として会場でホットワインの試作会となりました。
まずは赤ワインを調達に自然派ワイン専門店「ルヴァンナチュール」さんへ。
ルヴァンナチュールさんはビオロジック&ビオディナミワインのパイオニア。
オーガニックワインならなんでも良いというわけではなく、各ドメーヌを訪れて畑の状態や醸造、造り手の考えなどを伺い、時間をかけて選んだワインを取り扱っておられます。
そんなワインのプロ、新澤さんにホットワインに適したワイン、コツなどを教えていただきました。
ホットワイン向きのワイン&コツ
- 渋み少な目、酸味はそこそこあるワインが向いている
- ボージョレのガメイやグルナッシュ系
- ボージョレのガメイといえば「ボージョレ・ヌーヴォー」の品種ですね。
- 加熱するから高いワインでなくてもOK
- スパイスや果物を10分くらい漬けてから加熱する。
- 甘みは試飲して、足りなければ適宜入れて調整
- ぐらぐら煮立たせないのがコツ
- スパイスはペッパー、シナモン、クローブなどが定番
- かんきつ類、りんごも合う
ちなみにこの日はルヴァンナチュールさんでもホットワインも作って販売されていました。
お次はスパイスを調達にエヌハーベストさんへ。
基本のスパイス、ブラックペッパー・シナモンスティック・クローブを購入。
そしてなんとエヌハーベストさんオリジナルの「有機ワインスパイスミックス」があるではないですか!
自分の好みで作るものと比べるためにもぜひ試してみたいのでこちらも購入。
その他、フルーツ、生姜もいれたいね、ということでこんな材料がそろいました。
マーケット料理部・ホットワイン材料
- ワイン…Mas Nicot Rouge(マス・ニコ・ルージュ/ルヴァンナチュールさん)
- スパイス……ブラックペッパーホール、シナモンスティック、クローブホール、ワインスパイスミックス(エヌ・ハーベストさん)
- かんきつ……紅はっさく(農園ゆうさん)
- りんご……王林(新農業人ネットワーク山形さん)
- 生姜……(Minowa Rice Field × Soleilさん)
基本のスパイス、ブラックペッパー・シナモンスティック・クローブは
共通して使い、果物としょうがの組み合わせを変えて3種類、
ワインスパイスミックスのみのもの1種類の計4種類を作ってみます。
- A……王林・紅はっさく・生姜+基本のスパイス
- B……紅はっさく+基本のスパイス
- C……王林+基本のスパイス
- D……ワインスパイスミックスのみ
りんごは皮をむいて芯を取ってスライス。はっさくは小房にわけて筋を取りました。小房の皮が比較的薄かったので薄皮はそのまま。
フルーツ、しょうがの準備が出来たらそれぞれカップや小鍋に入れワインを注ぎます。
エヌ・ハーベストさんブレンドのワインスパイスミックスは袋裏のレシピを参考にカップ1杯にこれくらいの量を入れました。
10分くらいそのままおいて馴染ませます。
鍋を火にかけ、沸騰しそうになったら火を弱めことこと10分煮ます。
味をみて甘さが足りなければはちみつや砂糖を適宜加えます。
グラスにうつして完成です。
さてみんなでそれぞれ一口ずつ試飲していきます。
むむっ、Bのはっさくのみのものがかなーり苦い。
渋みも強調されてこのままでは無理。マロニエさんのはちみつを
多めに入れてなんとか飲める味に調整しましたが
それでもまだ苦味が全面に出てきます。
はっさくの薄皮を取らなかったのがよくなかったみたい…
ところがここに生姜のスライスを1枚入れるとあら不思議!
苦味や渋みが消されていきなりさわやかテイストに!
りんごの甘さが出たCも生姜を入れると後味がすっとしてよりバランスが取れた味に。
生姜、おすすめです。
試飲の結果はおもしろいように好みが分かれました。
いろいろな香りと味が楽しめるAが好きという人、
苦味が強いBが好みの人。
ホットワインは自分の好みに合わせて作るものだと確信しました(笑)
さて、最後にエヌ・ハーベストさんブレンドのワインスパイスミックスを使ったホットワインを試飲…
バランスが良くておいしい!
ホットワインに初めて挑戦する方はワインスパイスミックスを使うといいですね。
ルヴァンナチュールさんから「白ワインで作ってもおいしいよ」と伺ったので今度は白で試してみたいと思います。
基本レシピ(2杯分)
- 好みのワイン…2カップ
- シナモンスティック…1/2本
- ブラックペッパーホール…2粒
- クローブホール…1本
- りんご…1/8個
- 好みの柑橘…少々
- ショウガ…スライス1〜2枚
- はちみつや黒糖など…お好みで
作り方
1)小鍋にワインを入れ、スパイス、フルーツ、ショウガを入れて10分ほど置く。
2)鍋を火にかけ、沸騰しそうになったら弱火にし10分ほどコトコト煮る。
☆ぐらぐら煮立たせないのがコツ
3)味見をして甘みが足りなければハチミツや黒糖を加え、好みの味に整えます。
4)カップに注いで出来上がり。スパイスが気になる場合は茶漉しなどで濾しましょう。
以上、マーケット料理部活動報告でした。
◎部員、週末農風まさみからもひとこと。
やや甘口が好みですが、いろいろ飲み比べるとホットワイン=甘いという先入観がだんだん薄れ、どれもそれぞれ味わい深く感じました。
ちなみに今回使った小鍋2つのうちフィスラーのソースパンはわたしのお気に入り。鍋から注ぐ際のきれが良いのでミルクパンにもいいのですが、蓋があり厚手なので味噌汁から炊飯、蒸し煮、さらには揚げ物にと幅広く使えます。熱まわりの良さでホットワインもあっというま。
それとエヌ・ハーベストさんのワインスパイスミックスは、サングリアにも使えるそうなので、冬でも夏でも活躍してくれますね。
次回、2月15日のマーケットはお料理教室「おいしい農風」を開催予定です。
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